DESIGN JOURNY
このガイドは、単なる作品集ではない、あなたの価値を最大限に伝えるためのポートフォリオサイト作成術をインタラクティブに学ぶためのツールです。採用担当者の視点を理解し、戦略的に自己PRを行いましょう。
心構え編：ポートフォリオ制作の土台を築く
プロとしての意識と成長への姿勢
ポートフォリオ制作は、単なる作業ではありません。あなたのキャリアを左右する重要なステップです。ここでは、制作に臨む上での心構えと、プロとして持つべき意識について解説します。
目的を明確にする
「なぜこのサイトを作るのか」を言葉で説明できるようにしましょう。あなたのポートフォリオには、しっかりとした意図が込められているべきです。
高い意識を持つ
「学校で学んだから就職できる」と安心するのは禁物です。あなたが作ったものは世に出る責任があります。プロとしての自覚を持ちましょう。
一人で完結させない
ポートフォリオは「作品」であると同時に「商品」でもあります。積極的に他者の意見を取り入れ、より良いものにブラッシュアップしましょう。
調べる力を養う
AIだけに頼らず、自分で情報を探し、解決策を見つける習慣をつけましょう。これはプロとして不可欠なスキルです。
学習編：成長し続けるデザイナーになるために
常に学び、引き出しを増やす
IT・デザインの世界は常に進化しています。変化の速いこの業界で活躍し続けるためには、継続的な学習と柔軟な思考が不可欠です。ここでは、デザイナーとして成長するための学習法を紹介します。
同じデザインに固執しない
IT・デザインの世界は常に進化しています。新しい技術やトレンドを積極的に取り入れ、柔軟な発想を持ちましょう。
引き出しを増やす
日常的に様々なデザインに触れ、良い点・悪い点を言語化することで、あなた自身のデザインの幅を広げましょう。
模倣の仕方を考える
ただ真似するのではなく、「なぜこのデザインは良いのか」を言語化し、自分のデザインに応用することで、模倣を学びにつなげましょう。
ゼロから全て作ろうとしない
既存の優れたアイデアやコンポーネントを参考に、それを改善し、より良い形に昇華させる視点も重要です。
ポートフォリオの方針
客観性が採用を左右する
採用担当者は、あなたのポートフォリオを「自社にふさわしい人材か」という客観的な視点で評価します。単に「自分が作ったものが素晴らしい」という主観的なアピールではなく、他社と比較した際の技術的な優位性や、その会社の人員と同程度の能力があるかを示すことが重要です。あなたの作品がどのような課題を解決し、どのような成果をもたらしたのかを具体的に、そして客観的に伝えましょう。
思考プロセス
デザインの意図や課題解決へのアプローチを論理的に説明できるか。
問題解決能力
ユーザーやビジネスの課題を正確に捉え、デザインで解決策を提示できるか。
コミュニケーション
チームでの役割や他者との連携を円滑に進めることができるか。
誰に見せるのか？
企業タイプ別のポートフォリオ戦略
応募する企業のタイプによって、ポートフォリオで強調すべきポイントは大きく異なります。あなたのスキルと経験が、その企業でどのように活かせるかを具体的に示すために、それぞれの企業が求めるWebデザイナー像を理解し、ポートフォリオを最適化しましょう。
制作会社
様々なクライアントのWebサイトやサービスを制作します。スピード感と多様な要求への対応力が求められます。
求めるWebデザイナー像:
- 幅広いデザインスキル（UI/UX、グラフィック）
- コーディング能力（HTML/CSS/JS）
- プロジェクト遂行能力、スピード感
- 多様なクライアントワークへの対応力
ポートフォリオで示すべき点:
- 多様なジャンルの作品（業種、テイスト）
- 技術的な実装力（レスポンシブ対応、アニメーションなど）
- 制作プロセス（ワイヤーフレーム、カンプ、デザインカンプの変遷など）
- クライアントとのコミュニケーション能力（ケーススタディで言及）
広告代理店
広告キャンペーンの一環としてWebサイトやLPを制作します。マーケティング視点とクリエイティブな発想が重視されます。
求めるWebデザイナー像:
- 企画力、コンセプトメイキング能力
- クリエイティブな発想力、トレンド理解
- マーケティング視点、ブランディング理解
- データに基づいた改善提案
ポートフォリオで示すべき点:
- 企画から関わったプロジェクト、キャンペーンサイト、LP
- 具体的な成果（例：CVR向上、エンゲージメント率）
- ターゲット分析、コンセプト立案のプロセス
- 広告効果を意識したデザインの意図
メーカー・サービス業
自社プロダクトやサービスのWebサイトを運用・改善します。長期的な視点でのユーザーグロースへの貢献が求められます。
求めるWebデザイナー像:
- 自社プロダクトへの深い理解と愛着
- 長期的な視点での改善能力
- データに基づいた改善提案、分析能力
- ユーザーグロースへの貢献意欲
- 社内連携能力、プロダクトマネージャーとの協業経験
ポートフォリオで示すべき点:
- ユーザー調査・分析に基づいたUI/UX改善事例
- A/Bテスト結果やデータに基づいた改善のプロセス
- プロダクトの成長に貢献した具体例（数値があれば尚良い）
- 長期的な視点でのデザイン戦略
Essential Contents
何を掲載すべきか？
優れたポートフォリオは、厳選されたコンテンツで構成されます。ここでは、あなたのスキルと経験を効果的にアピールするために不可欠な構成要素を解説します。各要素をクリックして、詳細を確認してみましょう。特に「ケーススタディ」はあなたの思考力を示す上で最も重要です。
高品質な作品
量より質。自信のある3〜5点の作品を厳選。
ケーススタディ
最も重要。思考プロセスと成果を詳細に記述。
自己紹介
あなたの強み、情熱、人柄を伝える。
連絡先
スムーズなコミュニケーションのために。
上の項目をクリックして詳細を表示
Design Fundamentals
美しく、伝わるデザインの基礎
Webデザイナーとして、美しさと使いやすさを両立させるデザインの基本原則を理解することは不可欠です。このセクションでは、レイアウト、余白、タイポグラフィ、画像、そして特に重要な配色について、プロフェッショナルなデザインに欠かせない知識をインタラクティブに学びます。
近接・整列の原則
関連する要素は近づけ（近接）、見えない線で揃える（整列）と、情報が整理され、視覚的な安定感が生まれます。
良い例
悪い例
グリッドシステムと視覚的ヒエラルキー
グリッドシステム: 画面を仮想的な線で分割し、要素を配置することで、統一感と秩序を生み出します。これにより、デザインに一貫性が生まれ、情報の整理が容易になります。
視覚的ヒエラルキー: 要素のサイズ、色、配置、コントラストを調整することで、ユーザーの視線を誘導し、情報の重要度を明確にします。これにより、ユーザーは素早く重要な情報にアクセスできます。
F字・Z字パターン: Webサイトの一般的な視線移動パターンです。重要な情報はこれらのパターンに沿って配置することで、ユーザーの目に留まりやすくなります。
反復・コントラストの原則
デザイン要素を繰り返し（反復）、要素間に明確な違い（コントラスト）をつけることで、一貫性と視覚的な面白さが生まれます。
Main Title (Contrast)
This is a paragraph. Repetitive styles create consistency.
実装編：ユーザーに届くポートフォリオへ
技術と効率を追求する
デザインがどれほど優れていても、それが適切に実装され、ユーザーに届かなければ意味がありません。このセクションでは、ポートフォリオを実際に形にする上で重要な技術的側面と効率化のポイントを解説します。
フルデバイス対応を考える
ポートフォリオは印刷物ではありません。PC、タブレット、スマートフォンなど、あらゆるデバイスで美しく表示されることを前提に設計しましょう。
プロトタイプを作る
コーディングに入る前にデザインをしっかり固めることで、後からの修正の手間を減らせます。最初にしっかりと考えれば、効率的な実装が可能です。
コントラストを意識する
ボタンなど、ユーザーにアクションを促す重要な部分は、一目で分かるように目立たせる工夫をしましょう。
無駄なアニメーションを避ける
表示の遅延はユーザー体験を損ねます。アニメーションは効果的に使い、秒数も意識して最適化することで、スムーズな表示を実現しましょう。
Useful Resources
高品質なフリー素材サイト
デザインの質を高めるためには、高品質なビジュアル素材が欠かせません。ここでは、商用利用可能でクオリティの高い写真やイラスト、アイコン、フォントなど、様々なフリー素材サイトを紹介します。利用する際は、必ず各サイトの利用規約を確認してください。
Unsplash
高品質でアーティスティックな写真が豊富。
Pexels
写真と動画の両方を幅広くカバー。
Pixabay
写真、イラスト、動画など種類が豊富。
Burst
Eコマースに特化した高品質な写真。
O-DAN
複数のフリー素材サイトを横断検索可能。
TinyPNG
Webサイトの表示速度を上げるための画像圧縮ツール。
Google Fonts
豊富なWebフォントを無料で利用可能。
The Noun Project
高品質なアイコン素材が豊富。クレジット表記が必要な場合あり。
Flaticon
多様なスタイルのアイコンパック。クレジット表記が必要な場合あり。
unDraw
カスタマイズ可能なオープンソースのイラスト素材。
いらすとや
日本の文化に特化した多様なイラスト素材。